難関大学受験専門のYK会 - ホーム>>ブログ>>軌跡の勉強方法・続き
前回に引き続き、軌跡の勉強方法を書いてみます。
前回は「動点が2つある軌跡の手順」まで学習しました。
では、この問題から。
問題
放物線 y=(x-1)^2 と直線y=mx が異なる2点A,Bで交わるとき,
(1)mの値の範囲を求めよ。
(2)線分ABの中点の軌跡を求めよ。
定石 放物線と直線の交点の軌跡は, 解と係数の関係の利用 そして範囲
まず解答を
(1)
①の方程式を解けば、交点のx座標が分かるのですが、綺麗な形にはならないので、解かないのがコツです。
(2)
今度は動点が3つもあります!
でも、基本は変わりません。
軌跡を求める点を(X,Y)、その他の点をx,y以外の文字でおくのです。
ただし、文字数を減らすため、解答のような工夫をします。
そして前回学習したように、X,Y以外の文字を消去します。
この消去の方法を身に付けてください。
文字が3種類あります。
一気に消去するのではなく、①の2次方程式に解と係数の関係を用いると、α+βをmで表すことが出来ます。
これで、まずα+βをmに変えます。
するとX, Y, mだけになるので、前回と同じようにmを消去します。
コツは解と係数の関係を用いる事です。
これは数学Ⅲの2次曲線でも用いられる大切な手法です。
そして最後に範囲を求めます。
範囲のある軌跡は、教科書から抹消されてしまったのですが、受験生は勉強しておきましょう。
点Pはy=2x^2-2xの上を動くことが分かったのですが、この放物線の上を全て動くのかを調べるのです。
これは①の方程式が異なる2実数解をもつ条件、判別式>0で解決します。
判別式>0でmの範囲が出ます。
これにm=2X-2を代入することでXの範囲が出ます。
図形の名前、図形の方程式、動く範囲、この3つを答えて完答です。
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